スマホの写真管理: Android

写真アプリや内部ストレージ、クラウドなどの利用状況は人により様々ですが、これを機会にスマホで撮った写真の保存や管理方法についていろいろなパターンがありそうなので、整理してみようと思います。

今回はAndroidスマホです。

写真を管理するアプリ

Androidのスマホは、機種も多いため、標準の写真管理アプリも機種などによって異なることがあります。一般的なAndroidスマホではGoogleフォトが標準でインストールされていると思いますが、サムスンのギャラクシー公式アプリは「Sumsung Gallery(ギャラリー)」だったりします。Google Playストアには「ギャラリー」「フォト」「アルバム」「Photos」などの名前のアプリが多数並んでいます。

今回は基本のGoogleフォトを中心に説明します。合わせて、スマホ内のファイルを管理するアプリを紹介します。

Googleフォト:アプリ

Googleが提供する写真の管理アプリで、スマホで撮影した写真やビデオを「見る」「整理する」「削除する」ことができます。デジタルのアルバムアプリです。ほとんどのAndroidスマホに標準でインストールされています。インストールされてなくても、Google Playストアからインストールできます。

Filesアプリ(Files by Google)

Android スマホのファイル管理アプリです。スマホに保存しているさまざまなファイルが対象で、写真・ビデオ以外(文書、アプリ自体のファイル、音楽など)も管理しています。Filesアプリでカテゴリの「画像」というカテゴリを見ると「スマホのカメラで撮影した写真」を見ることができます。「画面キャプチャした画像」「SNSやWebサイトから保存した写真・画像」「Quick Shareなどで共有した写真やビデオ」も見ることができます。Filesアプリは次の場所にあるファイルを管理しています。クラウドは対象外です。

  • スマホの内部ストレージ
  • 外付けメディア(メモリ、SDカード、SSDなど)

ファイルの保存以外に削除、移動、コピーができます。内部ストレージの容量不足の対応で「外付けメディアにファイルを移動する」「バックアップとしてファイルを外付メディアに保存しておく」などの場合にFilesアプリが使えます。

撮影した写真・動画の形式

Androidのスマホでは、一般的にJPEG/JPG/PNGとMP4が使われます。

圧縮やファイル形式とは関係ないですが、Android スマホは機種によってハードウェア(カメラ)の性能やオプション操作が異なります。画質や写真の風合いも異なります。カメラに注力しているメーカーもあり、最近のスマホで撮影した写真は高精細でキレイなものが多いです。

Googleのクラウド

無料で使えるクラウドストレージ

Googleアカウントには、無料で使えるクラウドストレージ(ネット側の保存領域)が15GBあります。Googleのクラウドストレージは、GmailやGoogleドライブ、Googleフォト、Mapのお気に入り登録などでも利用します。スマホのバックアップでも使えます。

Googleフォトアプリでは、スマホで撮った写真をクラウドに保存する仕組みがにあります。15GBで足りない場合には、有料のクラウドストレージサービスGoogle Oneがあります。

クラウドストレージ

インターネット上のデータ・ファイルの保存場所です。(インターネットにあるストレージ、USBメモリみたいなもの)

Google Oneについて

Googleの有料(定額制)のクラウドストレージサービスです。

・ベーシックプラン:100 GB の容量で、月額 250 円

・スタンダードプラン:200 GB の容量で、月額 380 円

・プレミアムプラン:2 TB の容量で、月額 1,300 円

など。年払いもあるようです。(2025年4月現在)

Googleフォト:アプリ・クラウドサービス

スマホ用の写真アプリとしてGoogleフォトを紹介しましたが、Googleフォトには、もう少し広い意味で「クラウドも含めた写真の管理サービス」と説明することがあります。「デバイスの内部ストレージにある写真も、クラウド側にある写真も、どちらも管理できる」「スマホだけでなく、他のデバイス(タブレットやパソコン)でも管理できる」ということです。

スマホのカメラで撮った写真をクラウドへ保存するには、次の2つの方法があります。

  • 自動バックアップ
    • スマホで撮った写真を、自動的にクラウドにアップロードする(撮った写真は、とりあえずバックアップして安全に管理したい人向け)
  • 共有機能でアップロード
    • スマホのカメラで撮った写真を、自分の用途に合わせてクラウドにアップロードする。(お気に入りの写真を選んでアップロード、知人と共有のためにアップロードするなど)

パソコンでGoogleフォトを利用する場合は、ブラウザ(Chrome、Microsoft Edge、Safariなど)からGoogleフォトへアクセスします。写真のアップロードや削除、整理、画像の編集が行えます。できることを簡単にまとめます。

  • 「スマホのカメラで撮影した写真やビデオ」「クラウドにある写真やビデオ」を見たり、削除したり、整理できます
  • 他のデバイス(タブレットやパソコン)からアップロードされた写真も「見る」「削除する」ことができます
  • Googleフォトで管理している写真やビデオを編集できます(色や明るさの調整、トリミング、フィルターなど)
  • 写真やビデオのバックアップ。クラウドでバックアップするので、スマホの故障や紛失時でも写真データは安全に保管されています。
  • 写真や動画の検索ができます(日付や場所、写っている人などAI機能ある)

自動バックアップ

スマホで撮影した写真やビデオを自動的にクラウドへアップロードする機能です。アップロードすると、スマホで撮った写真やビデオはスマホ内部だけでなく、クラウド側でも保管されます。スマホが故障した時でも写真はクラウドに保管されている状態です。新しいスマホや修理済のスマホで見ることができます。

自動バックアップ手順

バックアップを自動で行う機能の設定手順です。

  1. Google フォト アプリを開きます(Googleアカウントでログインしておくこと)
  2. 右上端にあるアカウント表示をタップします
  3. [バックアップをオンにる] をタップします(確認画面でも、「オンにする」旨のボタンをタップします)

自動バックアップで保存する画像の画質を変更できます。「元の画質」「保存容量の節約画質」が選択できます。手順は以下のとおりです。

  1. Googleフォトアプリの右上端にあるアカウント表示をタップします
  2. 「フォトの設定」をタップします
  3. 「バックアップ」をタップします
  4. バックアップの設定画面の下の方にある「バックアップの画質」をタップします
  5. 「元の画質」「保存容量の節約画質」を選択します(初期設定は「元の画質」)

画質にこだわる場合は前者が良いですが、画像が増えるとクラウドストレージの容量を圧迫します。後者は、多少なりとも画質は落ちますがスマホやタブレットへの表示では、それほど遜色は無いと思います。(高画質のディスプレイに表示、高画質の印刷には問題があるかもしれません)

自動バックアップの特徴

バックアップクラウド共有が主体

スマホの写真やビデオをクラウドへバックアップする機能です。また、同じGoogleアカウントでログインしている他のデバイス(タブレットやパソコン)と写真やビデオを共有することができます。

  • 自動的バックアップを行うタイミングとして、「モバイルデータ通信時」でも行うかどうかは設定可能です。「Wi-Fi接続時にのみ」に設するとか、モバイル通信中の場合は「データ通信可能な上限」を決めるなどの設定が可能です
  • スマホで撮影した写真やビデオを、同じアカウントでログインしている他のデバイスでも見ることができます
  • 逆に他のデバイスがアップロードした写真やビデオを、スマホのGoogleフォトで見ることができます。ただし、iPhoneの同期機能とは異なり、スマホの内部ストレージに、他デバイスの写真がコピーされることはありません。(そのためクラウドに接続できない環境では、他デバイスの写真は見ることができません)
  • Googleフォトアプリから写真やビデオを削除すると、クラウドストレージと内部ストレージ(あれば)の双方から対象の写真やビデオが削除されます。
  • ただし、Filesアプリから写真やビデオを削除すると、内部ストレージからは削除されますが、クラウドストレージからは削除されません

Googleフォトのサムネイル表示

自動バックアップ機能がONの状態の場合、Googleフォトアプリに一覧表示される画像のサムネイル表示では「クラウド側のみに保存されている写真」と「クラウドと内部ストレージの両方に保存されている写真」の区別はつきません。

クラウドストレージ無料15GBの壁?

Googleアカウントの無料のクラウド容量は15GBです。Googleフォト以外にもGmailやGoogleドライブ、その他バックアップなどで使っています。高精細な写真やビデオをたくさん保存すると、いつかはクラウドストレージの容量不足が起きるかもしれません。(iCloudの無料5GBよりは大きいのですが)

有料サービスの「Google Oneを契約する」か、「外付けメディアへのデータ移行」「他クラウドへデータ移行」などをお勧めします。(Googleアカウントをもう一つ作って、用途に合わせて、無料のクラウドストレージを使い分けるという手もありますが。)

外付けメディアへ移行/他のクラウドに移行する場合は、まず「自動バックアップを止める(OFF)」を行いましょう。手順の概要です。

  1. 自動バックアップをOFFにする
    • Googleフォトアプリを開き、アカウント表示をタップして開いた画面で、バックアップのスイッチをOFFに変更する
  2. 外付けメディア/他のクラウドにコピー(移動)する
  3. Googleフォトでコピー済みの写真や動画を削除する

自動バックアップしない場合の特徴

Googleフォトのサムネイル表示

自動バックアップをOFFのとき、写真の一覧表示のサムネール画像上の雲マークでクラウド側にあるかどうかが判別できます。

  • 雲マークがある写真:クラウド側に保管されています(スマホで撮影した写真であれば、内部ストレージにもあります。)
  • 雲マークがない写真:内部ストレージにのみ保管されています

雲マークのない写真やビデオ

雲マークのない写真は、スマホ内にのみ存在する写真なので、次の特徴があります。

  • 他のデバイスからは見ることはできません
  • Googleフォトから削除すると「内部ストレージ」にある写真が削除されます。Filesアプリで見ても消えています
  • 共有機能を使ってクラウド側にアップロードができます

雲マークがある写真やビデオ

雲マークのある写真はスマホ内部とクラウド側の両方に存在する写真は、Googleフォトから削除すると「クラウド側」と「内部ストレージ」の両方から写真が削除されます。

まとめ:Androidスマホの写真管理

主にGoogleフォトを中心にまとめます。

・Googleフォトで自動バックアップを使う

・Googleフォトは使うが、自動バックアップは使わない、手動でアップロード

・Googleフォトのクラウドを使わない

Googleフォトで自動バックアップを使う

写真やビデオのクラウドでの管理をラクに行うことができて安心です。また、他のデバイス(パソコンやタブレットなど)との共有も簡単にできます。

Googleアカウントの無料15GBの利用状況をときどき監視しながら、当面はこの方法で管理しても良いかと思います。ときどき写真やビデオを整理して、不要なデータを削除することも大事な作業です。

Googleフォトは使うが、自動バックアップは使わない

基本的には写真やビデオは、デバイス内部のストレージに保存します。大切な写真、共有したい写真、残したい写真をピックアップして、クラウドへアップロードします。写真やビデオを整理しながらクラウドを使います。

ただ、旅行やイベントでたくさん写真を撮ったときは、整理しながらアップロードする作業は手間に感じるかもしれません。

共有ボタンでのアップロード

共有ボタンでのアップロードする手順です。

  1. Google フォト アプリを開きます。(自動バックアップはOFF設定の場合です)
  2. 目的の写真を選択します
  3. 共有ボタンをタップします
  4. (クイック編集画面が出ることがあります。その画面では「共有」をタップします)
  5. 共有方式がいろいろ提示されますが、「フォトにアップロード(Googleフォト)」を選択します
  6. Googleフォトのアカウントを選択する画面でアカウントを選択して「アップロード」をタップします

アップロード後、サムネールに雲マークが付きます。

Googleフォトのクラウドを使わない

基本的にデバイス内部ストレージに保存します。大切な写真、共有したい写真、残したい写真は次のような対応を考えましょう。

  • 他のクラウドサービスを利用する
  • 外付けのメモリやSSDで管理する

他のクラウドサービスとしては、Amazon会員であれば「Amazonフォト」が使えます。さらにMicrosoftアカウントがあれば「OneDrive」が使えます。

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